「手あて」のは魔法の力
お腹が痛いときに手で腹部をなでる、不安や緊張を感じるときに手で頬に触れて気持ちを落ち着かせる……。
このように何気なく体のどこかに手を当てて、自分自身を癒やした経験はありませんか?
また、幼いころ、おでこに当ててもらったお母さんの手が温かくて安心したことがありますよね。
「手当て」は子供の治癒を導きます。まさに「魔法の手当て」なのです。
手の力と医療
ケガや病気などの処置をする医療行為を「手当て」といいます。
看護師として、患者様の痛いところをさすったり、背中に触れるといった行為がどれほど大切であ
るかを経験してきました。
手当ては医療分野でも有効な手法として活用されています。
オキシトシンの魔法
なぜ、手で肌や体に触れると痛みが和らいだり、心が穏やかになったりするのでしょうか?
その理由の一つとして挙げられるのが「絆ホルモン」「幸せホルモン」と呼ばれるオキシトシンの存在です。
オキシトシンには相手の感情と同調する作用があるといわれています。
①自分自身がリラックスした状態で人に触れる
↓
②それにより、相手もより安心できる
↓
②相手が喜んでくれることで自分もまたハッピーになる
手を使って他人に触れることで、お互いの心が温かさと幸福感で満たされるのです。
人の手のあたたかさとぬくもり。
どんなに優れた機械でも、人の手に勝るものはないと思っています。
誰かに触れてもらうだけで安心することって、誰しも経験があるのではないでしょうか?
まとめ
手の温もりと愛情が心と体を癒す特別な方法であることがお分かりいただけたでしょうか?
皆様が、つらいときにお役に立てるように
少しでも痛みやつらさを緩和していただけるように
手に思いを込めて患者様に触れさせていただいています。